国民健康保険料を滞納してしまった!その対処法とは

国民健康保険は「国民皆保険」と呼ばれるように、「20歳以上の社会保険に未加入の人は国民健康保険へ加入する義務」があります。しかし、借金を抱えて保険料までお金が回らない方や、資金繰りで保険料まで払えないというような自営業の方もおられると思います。

 

ですが、国民健康保険の滞納をそのままにしておくと、健康保険が使えなくなり、最終的には差し押えされるというリスクもあります。

 

国民健康保険を滞納してしまうと

  • 「病気になった時や怪我をしたらどうなる?」
  • 「時効はある?」
  • 「滞納したまま引っ越したらどうなる?」
  • 「分割払いは出来ない?」

などが気になりますが、もし、滞納してしまったらどうすればよいのでしょう。

 

 

≪目次≫

  1. 国民健康保険に加入しなければどうなる?
  2. 国民健康保険を滞納すると
  3. 1年間滞納すると
  4. 滞納期間が1年以上になると
  5. 滞納期間が1年6ヵ月以上になると
  6. 滞納した時の流れ
  7. 差し押さえは滞納額で変わる。
  8. 怖いのは「被保険者資格証明書」になった時
  9. 滞納したまま住所や戸籍が変わってもばれる?
  10. 健康保険料滞納の時効は何年?
  11. 督促状が来た時は、早めの相談を
  12. 減免が受けられるかどうかを調べる。
  13. 分割払いは可能?
  14. 扶養家族に入るのもひとつの方法
  15. まとめ

 

 

国民健康保険に加入しなければどうなる?

 

 

国民健康保険は、病気や怪我などの医療費を保険でまかなうための制度なので、身体が丈夫な方など病院に行く機会があまりない人でも加入する義務があります。実際のところ、国民健康保険料の平均は、年間約8万円と言われていますが、保険を使用しない人にとってこの金額は決して安いとは言えません。

 

しかし、国民健康保険への加入は国民の義務であり、税金と同じなので、国民健康保険に加入する必要性がないと思っている人でも、保健料を滞納するとペナルティが課せられます。もし保険料が払えない場合は、放置せず役所に行ってまずは相談してみましょう。

 

前年度と比べて収入が激減した場合は、滞納している国民健康保険料を減額してもらえる可能性もありますし、分割での支払いに応じてもらえる事もあります

 

国民健康保険を滞納すると

国民健康保険を滞納した時、いつ自分の財産が差し押さえられるのではないかという不安な気持ちを持ち続けなければなりません。役所の情報収集能力と言うのは案外高く、役所の手続などから簡単に銀行口座などは探し出せるようで、口座がわかればその口座を差し押さえします。

 

差し押さえは未納の金額だけではなく、滞納処分費や延滞金も同時に差し押さえされます。国民年金を滞納していると、保険証の更新時期が来ても健康保険証をもらうことはできません。

 

1年間滞納すると
滞納期間が1年を過ぎると「短期被保険者証」という、有効期限が3〜4ヶ月程度の保険証が渡されます。

 

自治体によって短期被保険者証に切り替わる時期はまちまちで、督促状が送付されても納めないと短期被保険者証に切り替わるところもあれば、納付期限を決めてそれを過ぎると短期被保険者証になる自治体もあります。

 

そうなれば更新の都度、役所に保険証を取りに行かなければなりませんが、そのたびに、未納の国民健康保険について相談を持ち掛けられます。払えればとっくに払っているのですが、払えないのが解っていながら督促を受けるのでイライラ感は半端ではありません。

 

また、病院に行くと、毎月保険証の提示を求められますが、その時、保険証の種類が違うので、自分が国民健康保険を滞納している事を知られてしまい、近所の病院の場合、顔見知りの職員が居れば、自分が国民健康保険未納の状態である事も知られてしまいます。

 

 

滞納期間が1年以上になると
この状態が1年以上続くと、今度は保険証ではなく「被保険者資格証明書」という証明書が発行されます。

 

「被保険者資格証明書」は保険証ではなく証明書なので、単に国民健康保険の加入者であることを証明するだけの書類なので、医療費負担の軽減はありません。そのため、病院に行っても全額負担になり、3割負担の摘要は受けません。

 

もちろん、全額支払った後で7割部分の還付請求も可能ですが、滞納しているので還付してはずがありません。医療費負担がないので、病院での診察費や治療費は保険が使えた時のおおよそ3倍以上になります。

 

 

滞納期間が1年6ヵ月以上になると
滞納期間が1年6ヶ月を超えると保険給付が停止されます。

 

病院で診察や治療を受けた時の医療費は、全額自己負担になり、その中から約7割が滞納分に充てられます。また、役所から差し押え予告の通知書が届いたら、さらに厳しい状況になっていると覚悟しておく必要が有ります。

 

1年6ヵ月を過ぎると、市区町村役場の職員から、督促や納付相談のための連絡が頻繁になり、これ以降は「財産の差し押さえ」処分を受け、口座の凍結、給与差押えが起こるなど、国以上の強硬措置が取られます。

 

もう一つ忘れてならないのは、延滞金の発生です。延滞金の利率は、最初の1ヶ月が年2.9%、それ以降は、年9.2%と高い利率の侵害金も併せて督促されます。

 

滞納した時の流れ

まず、滞納すると催告書が届きます。内容は「健康保険料の支払を忘れていませんか?」というような、比較的やわらかいお尋ねのようなものが届きます。しかし、そこには「場合によっては差し押さえする事もありますよ」という脅しとも取れる文言がさりげなく記載されています。

 

ここで、支払を済ませれば問題はありませんが、支払いをしないまま放置しておくと、最初は役所に来てくださいという要望がありますが、さらに無視を続けていると役所の職員が自宅へやってきます。

 

この段階ですでに厳しい状況になっているのですが、さらにこれを無視したり、支払しなかったりすると、差し押さえなどの処分に入るという流れになります。

 

 

差し押さえは滞納額で変わる。

実際のところ差し押さえの対象となる財産は、滞納額によって違ってきます。一括返還とまでは言われませんが、預金と給与の4分の1までを差し押さえられる場合がほとんどです。サラ金などのように「簡易裁判所で債券確認の訴えを起こしてから」というのではなく、いきなり銀行口座などから「引落」されてしまいます。

 

不動産や、自宅にある滞納者の財産は、執行に高額な費用がかかりますが、預金を差し押さえる場合、銀行名と支店名、給与に関しては勤務先がわかっていれば差し押さえできるので、実務的な面で現実的なものになります。

 

また、一般の差し押さえは、裁判所へ申立手続きを行うため、差し押えが完了するまでにある程度の期間を要しますが、国民健康保険の滞納は行政への借金なので、申立手続きの必要はなく、差し押さえの予告通知書が届いた段階で、いつでも差し押さえが出来るようになっています。

 

 

怖いのは「被保険者資格証明書」になった時

しかし、この流れにはもうひとつ違った流れが有り、実はこちらの方が怖いのです。

 

滞納があった場合、国民健康保険証の更新で「短期被保険者証」という特別の保険証が交付される事になります。健康保険証の有効期限は3か月程度と短く、更新期限がすぐ来るような設定になっています。

 

要は、その間に全額払えというわけです。更新の際にいちいち支払の督促を受ける訳ですから、見えないプレッシャーとも言えます。

 

さらに1年程度支払ができないまま更新が続くと、更新の際に「被保険者資格証明書」を交付されることになります。先ほどの「短期被保険者証」は有効期限が短いだけですが、今度の証明書はお医者さんに行くと、3割負担ではなく全額の支払が要求されてしまい、自由診療ではないので消費税が上乗せされないだけということです。

 

支払いの7割部分は、お医者さんから国民健康保険へ送金されて国民健康保険の滞納部分と相殺されることになります。

 

 

滞納したまま住所や戸籍が変わってもばれる?

国民健康保険を滞納したまま、引っ越しをしたリ、結婚したりして姓が変わっても、 基本的に他県への引越しや結婚などで、これまでの未納分が消える事はありません。また住所移転や婚姻届け、どちらも役所へ届け出る事になりますから、転出しても入籍をしても、役所はその後の所在が解るので、隠し通す事は出来ません。

 

保険料は2年間、保険税は5年間の時効期間が設けられていますが、時効が成立しないように役所は未納分が少額であっても支払いを求めてきます。その請求がきた時は、出来るだけ早く役所へ相談に行く事が大事です。

 

健康保険料滞納の時効は何年?

保険料が高額なために、払えないという人も少なくありません。

 

国民健康保険を滞納してしまうと、医者にかかった時は、治療費全てが自己負担(10割負担)になり、さらに支払いをしない状況が続くと、市町村役場から催告書が送られてきて、最終的には「財産や給料差し押さえ』という事態にまで発展します。

 

しかし、国民健康保険料にも時効があります。保険料は2年、保険税は3年または5年が時効の期間となっていますが、実際は役所からの請求が途絶えることはありません。ですから、時効が成立して支払う義務がなくなるという可能性は、皆無と言えます。

 

督促状が来た時は、早めの相談を

経済的な理由や病気などで、国民健康保険が支払うことが出来ないという、明確な理由がある場合は、役所へ正しく状況を伝えることで、多少の減額や分割支払い、延滞金減免に応じてくれる事もあります

 

放っておいたまま支払わなくてもよいわけでもなく、配偶者に黙ったまま結婚してしまったような場合は、のちのちの生活にも影響を与えてしまう可能性もあるので、出来るだけ早い時期で解決するように努力しましょう。

 

支払いできないからといって放置していれば、最終的に差し押さえになる事もあるので、そうなる前にできるだけ早い時期に、役所へ相談に行きましょう。

 

減免が受けられるかどうかを調べる。

役所へ相談に行く前に、減免が受けられるかどうか、調べるのも重要で、これに該当すれば滞納分を分割や減免してもらえる可能性が有ります。

 

減免は各地域で違いが有りますが、たとえば

  • 障害による理由が有る場合
  • 災害による理由が有る場合
  • 離職した場合
  • 元社会保険の被不要の場合
  • 所得の減少
  • 資産割過大
  • 低所得世帯

などが減免理由になりますが、自治体によって違いがあるので、自分が該当する理由があるかを調べてみる必要があります。

 

役所の担当者に相談する時は、現在の経済状況や、保険料が支払えない理由を具体的に説明し、相手に伝える事が重要です。

 

たとえば

  • 「収入はあるにはあるが、借金返済に追われていて保険料に回すお金がない」
  • 「自営業で仕事をしているが、収入が安定しないし、思ったように伸びないので生活するのがやっと」
  • 「就職活動がうまくいかず、現在は無職で経済的に苦しい」

など、やむをえない事情はいろいろあるはずです。

 

正直に現状を話す事は大事ですが、担当者の同情を買う為の嘘は絶対ついてはいけません。嘘をついた場合、後々詳しいことを調べられ、バレてしまったら最悪です。それ以降の相談には応じてもらえなくなります。

 

現状を具体的に説明することは大事な事ですが、それだけでは不足で、より説得力を高めるには、説明を裏付ける証拠を持参していく事も大事です。

 

たとえば、収入状況を示す書類の給与明細書や源泉徴収票、住民税課税(非課税)証明書や、生活の実態がわかる書類(家計簿など)があれば持参し、相談の進捗状況に合わせて担当者に提示するとより説得力が増します。

 

 

分割払いは可能?

現在の状況が担当者に説明出来たら、保険料の滞納分を「分割払いにしてほしい」と申し出てみましょう。その時は「最低でも毎月○○円を支払います」など、少額でもいいので、無理なく返済できる金額を提示する事が肝心です。

 

扶養家族に入るのもひとつの方法

どうしても自分で保険料を支払うのが難しく、減免の対象とならない場合は、家族の扶養に入るという方法もあります。

 

扶養に入れば、国民健康保険料を支払う必要がなくなります。同一世帯の場合3親等以内(親・兄弟・祖父母・叔母・甥・姪)までを扶養家族に含めることができます。扶養に関しては同一世帯である事が条件ですが、同居の有無は問われないので、一人暮らしをしていても問題にはなりません。

 

扶養家族となるための条件は「自身の年収が130万円未満でありかつ、扶養家族の年収の2分の1未満である事」になります。また、同一世帯でない場合は、扶養家族からの援助金が、自身の年収を上回っている事が条件になります。

 

まとめ

国民健康保険を滞納していると何一つ良い事はありません。滞納を続けて保険が使えないと、医療費の10割負担、やがては給料の差し押さえなど、様々なリスクが発生します。
督促状が来たら其のままにせず、まずは役所に相談する事が一番です。

 

役所の窓口に行き、現状を正直に説明し、減免してもらえる方法がないか相談するという行動を起こす事が重要です。